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RAINBOW - DEFINITIVE BUDOKAN 1981 1ST NIGHT(2CD)
Live at Budokan, Tokyo, Japan 26th August 1981 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters)

 

　キニーのオリジナル・カセット発掘シリーズから、またもや驚異的な１本が登場です。本作が記録されたのは「1981年８月26日：日本武道館」公演。先日もM.S.G.初来日のキニー録音『DEFINITIVE BUDOKAN 1981（ZODIAC 204）』をお届けしましたが、本作も同じ“1981年８月”。マイケル・シェンカーの新バンドと新生RAINBOWが立て続けにやって来た“あの夏”の空気をたっぷりと吸い込んだオーディエンス・アルバムなのです。

　“1981年８月”を生涯忘れられない方も多いと思いますが、そんな強烈な夏だったからこそ、この“DIFFICULT TO CURE JAPAN TOUR”からの記録も大量に残され、当店でも数多くのオーディエンス・アルバムをご紹介してきました。良い機会ですので、ここで一度整理してみましょう。

 

・８月18日：福岡サンパレス　『NO SMOKE WITHOUT FIRE』
・８月20日：大阪フェスティバルホール
・８月21日：大阪フェスティバルホール　『DIFFICULT TO DEAL』
・８月23日：名古屋市公会堂
・８月24日：京都会館　『KYOTO 1981』
・８月26日：日本武道館　【本作】
・８月27日：日本武道館　『BLACKMORE-TURNER OVERDRIVE』
・８月28日：日本武道館　『BLACKMORE-TURNER OVERDRIVE』
（注：各公演とも代表オーディエンス・アルバムのみ）

 

　このように、1981年RAINBOWの来日公演は全８公演。そのハイライトは日本武道館３DAYSだったわけですが、本作はその初日にあたります。実のところ、このライヴ自体も既にレポートしており、『SPOTLIGHT NIGHT（Darker Than Blue 100/101）』『NOWHERE TO HIDE（POWER GATE-105）』『3 NIGHTS AT BUDOKAN（Shades 401）』といった傑作群でご紹介して参りました。しかし、本作はそれらとはまったく別。名門キニーのオリジナル・カセットから起こされたライヴアルバムなのです。この録音が世界初登場かというと、答えは「Yes & No」。実はアナログ３枚組『A PARIS 1981（SPOT LIGHT XL 1508/1510）』で初めて世に出たものなのです。しかし、かの名作のメインは、あくまでも“７月26日ハマースミス”公演”。３枚組の３枚目Ｂ面に日本武道館の５曲（All Night Long / Smoke On The Water / Maybe Next Time / Since You Been Gone / Blues）だけが収録されていました。本作は、その“日本武道館パート”の全長版。つまり、全世界初登場の完全版なのです（テープチェンジ部も既発で補填し、ショウを完全再現しています）。

※注：“７月26日ハマースミス”公演”の全長版もキニー・カセット復刻『HAMMERSMITH 1981 1ST NIGHT（Darker Than Blue 205/206）』でご紹介しております。こちらもぜひ、ご堪能ください。

　アナログ３枚組を丸ごと復刻したボーナス２CDR『A PARIS 1981』をお届けしたこともありますが、聴かれた方はラストに収められていた５曲のサウンドには、さぞや驚かれたのではないでしょうか。超絶的に凄まじいクリアさ、「まるでライン録音」と呼ぶべき極太の楽音、静かなパートでは現場のアンプが発する僅かな電磁ノイズまで綺麗に拾う透明感……。前述したように、このライヴは今まで何種類ものライヴアルバムでご紹介して参りましたが、それらの既発が束になっても敵わない。それどころか、1981年ジャパンツアーの全オーディエンス録音の中でもバツグン……いえ、無数のキニー録音の中でも頂点を極めるのではないかという超絶なサウンドなのです。

　そんなクオリティで描かれる日本武道館の初日は、ズバリ“名演”。専門誌や数々のレポートで語り尽くされた感もあるので詳しくは触れませんが、1981年ツアーでも１・２位を争う絶好調コンサート。特に素晴らしいのはリッチーでして、「I Surrender」での流れるようなギター、「Man On The Silver Mountain」の一風変わったソロ、得も言われぬ雰囲気を醸す「Catch The Rainbow」等々、美しい閃きフレーズの数々には枚挙に暇がない。そして、初来日のジョー・リン・ターナーには固さも見えますが、その分、歌いっぷりは丁寧で綺麗に伸びる声が絶品。

 

『A PARIS 1981』で聴けた歌入りの「Blues」も、オリジナル・カセットならではの極上サウンドでたっぷりと味わえます。さらに面白いのは「Love's No Friend」演奏後。機材にトラブルでも発生したのか、長めのチューニングになり、ジョーがMCで繋ごうとするのですが、何が起きても子どものようなワクワク顔でステージ眺める日本人の群れを前に、どう対応して良いのか戸惑っている。その反面、日本人に慣れているリッチーは余裕綽々。チラッと「Woman From Tokyo」のリフを弾くだけで「うわぁ！」の大歓声が巻き起こる。そうして機材が回復するや、ヒット曲「I Surrender」でリッチーもジョーも勢いよくハジける……。そんな流れ、ドキュメントも超克明に記録されているのです（結局語ってしまった……）。

 

 

Disc 1 (45:49)
1. Land Of Hope And Glory 2. Over The Rainbow 3. Spotlight Kid 4. Love's No Friend
5. I Surrender 6. Lazy Intro 7. Man On The Silver Mountain 8. Catch The Rainbow
9. Can't Happen Here

 

Disc 2 (56:23)
1. Keyboard Solo 2. Lost In Hollywood 3. Guitar Solo 4. A Light In Black/Guitar Solo
5. Difficult To Cure 6. Jam 7. Drum Solo 8. Long Live Rock 'N' Roll
9. All Night Long 10. Smoke On The Water 11. Maybe Next Time 12. Since You Been Gone
13. Blues 14. Over The Rainbow