BRUCE SPRINGSTEEN & THE E STREET BAND - MILWAUKEE 1977(2CD)
Milwaukee Auditorium, Milwaukee, WI. USA 22nd February 1977 TRULY PERFECT SOUND
今やクラシック・ロックのレア音源宝庫と化した感があるJEMSですが、この二月から三月にかけてはブルース・スプリングスティーンの77年ツアーからの音源が三種類ほどアップロードされています。77年ツアーと言えばあのダークネス・ツアーをも凌ぐほど鬼気迫るパフォーマンスが連日披露され、スプリングスティーン・マニアの間ではダークネス以上に高い評価を得ています。
しかしダークネスや75年ツアーと違い、この年はサウンドボード音源が発掘されていません。
その代りこのツアーは今聴いてみてもびっくりするくらい極上な録音状態を誇るオーディエンス録音が存在するというアドバンテージが魅力のツアーでもあります。当店からも77年ツアー終盤のボストン連続公演がすべてプレスのディスクにてリリースされており、「LEGENDS FROM THE MUSIC HALL」と「ARE YOU READY FOR THE FINAL MOMENT?」それぞれが文句なしに極上な音質とスプリングスティーンのアッパーなパフォーマンスの応酬が封じ込められていたことから大好評を博しています。
しかし極上クオリティを誇るオーディエンス録音がこの日だけにとどまらないのが77年ツアーの凄いところです。ボストンの日々から一か月ほど遡った時期にもいくつかの驚異的クオリティを誇るオーディエンス録音が存在するのですが、あまりにオンな音像などはボストンをも凌ぐほどの迫力であり、マニアには非常に愛されている音源でありました。嬉しいことにJEMが今回アップロードしてくれたのは正にそれらの音源なのです。三種類の内2月28日のセントルイス・フォックス・シアターは以前当店がリリースし、最近でもプレゼント・アイテムとして再登場していました。(「WILD FOX EVENING」)
そして今回リリースとなるのは2月22日のミルウォーキーのライブを収録した極上音源。もちろんそこまでのクオリティを誇るオーディエンス録音ということから以前にもリリースされたことがあり、マニアの方でしたらば「ACTION IN THE STREETS」というタイトルを記憶されているかと思われます。
最近になってこのタイトルのファンによるリマスター盤「THE RETURN TO BOMBSCARE ARENA」がネット上に広まっています。「Ev2」というレーベルによるリマスターはファンサイトなどで「飛躍的な音質の向上」などとぶち上げられていますが、実際にはコンプをきつめにかけて音量を上げて派手めな音質へと作り変えただけのものだったのです。
しかし今回のJEM音源はロウジェネレーション・マスターを元にしただけあって、真の意味で飛躍的な音質の向上を遂げています。それはもう「THE RETURN TO~」とは全く別次元のナチュラルでウォーミーな音質であり、ファン・リマスターにありがちな上辺だけの音処理との違いを見せつけてくれます。
しかもこの日を含めたJEMSアップロードの三公演は異様と言ってもいいほどにオンな音像なのですが、それもそのはず、これらの音源はスプリングスティーンのツアー・クルーが許可をもらって録音したという、いわば「公式オーディエンス録音」だったのです。残念ながら「She’s The One」と「Rosalita」でテープ掛け替えのカットがほんの一瞬だけ入ってしまいますが、それを差し引いても別格な極上クオリティは圧倒的。
ダークネス・ツアーをも凌ぐと言われるアッパーなスプリングスティーンのパフォーマンスが聴かれることでもマニアの支持を得ている77年ツアーですが、それをこれほどのクオリティで聴けるのであれば、限定のプレスCDでのリリースは当たり前というものでしょう。この時期のスプリングスティーンはマネージャー、マイク・アペルとの裁判によってレコーディング活動が凍結されてしまい、その不自由さを表したかのようにアニマルズのカバー「It’s My Life」を重苦しいまでの雰囲気で演奏しています。
そこから徐々にアッパーなテンションへと登り詰め、長く激しい「Backstreets」などはもはや圧巻のパフォーマンスが最高です!やはり77年のキレまくるライブを見事なクリアネスや音像で聴けるのはファン冥利に尽きるというもの。
最後にボーナストラックには第三の公式オーディエンス録音としてJEMSがアップロードした2月17日のリッチフィールドからの音源を収録しました。この日はライブ後半で元ロネッツのロニー・スペクターが加わって歌い上げたことが有名な日で、やはり「THE RETURN TO BOMBSCARE ARENA」にもボーナス扱いで収録されました。
JEMSによればこの日だけライブ全体を録音しなかったそうで、そこを音質の悪い別音源と組み合わせた完全版としてアップロードされていました。やはり今回もロニー・スペクター登場部分の収録となっていますが、その音質が向上しているのも当たり前、彼女の出番が終わった後で間髪入れずに演奏されていながら、例の「THE RETURN TO~」のボーナスではカットされていた「Born To Run」も収録してより充実のボーナス選曲となっています。結果として77年の極上音源ばかりで構成された最高にご機嫌なタイトルとなりました、音質も演奏も文句なし!最高の音源をじっくりとお楽しみください。
Disc 1(71:38)
1. Night 2. Rendezvous 3. Spirit in the Night 4. It's My Life 5. Thunder Road
6. Mona - She's The One 7. Tenth Avenue Freeze-out (w/ Miami Horns)
8. Action in the Streets (w/ Miami Horns) 9. Backstreets
Disc 2(61:12)
1. Jungleland 2. Rosalita (w/Miami Horns) 3. Born To Run 4. Quarter To Three (w/ Miami Horns)
Bonus Tracks
Richfield Coliseum, Richfield, OH. USA 17th February 1977
5. Baby I Love You (w/ Ronnie Spector and Flo and Eddie)
6. (Walking) In the Rain (w/ Ronnie Spector and Flo and Eddie)
7. Say Goodbye To Hollywood (w/ Ronnie Spector and Flo and Eddie)
8. Be My Baby (w/ Ronnie Spector and Flo and Eddie) 9. Born To Run
(メーカーインフォによる)