★最初の240枚のみ、ナンバリング入りステッカー付でのリリースとなります。
ご注文時メーカー完売の場合がございます。ご了承頂いたうえでのご注文を御願いします。
DEEP PURPLE - LEEDS 1972(2CD)
Live at Town Hall, Leeds, UK 29th September 1972
“黄金の1972年”の新発掘ライヴアルバムが登場です。もうすぐ半世紀に届こうというDEEP PURPLE史において、“1972年”は特別。
超名盤『MADE IN JAPAN』を始め、『MACHINE HEAD』『WHO DO WE THINK WE ARE』を制作し、その才能のきらめきは頂点を迎えた1年でした。本作は、そんな1972年でも後期にあたる「1972年9月29日リーズ公演」を収めたオーディエンス・アルバムです。
“1972年の母国”と言えば、先日リリースされた『RAINBOW 1972(Darker Than Blue 229-232)』も記憶に新しいところ。しかし、あちらは7月公演だったのに対し、本作は9月です。これを「わずか2ヶ月」と甘く見てはいけない。その間にはあの伝説の初来日公演を挟んでおり、その意味合いはまるで違うのです。文章でズラズラ説明しても分かりづらいので、まずは日程をご覧ください。
《3月25日『MACHINE HEAD』リリース》
・3月17日-31日:北米#1(11公演)
《3月31日リッチーが肝炎で倒れる》
・4月6日:ケベック公演(代役ランディ・カリフォルニア)
・5月25日-6月6日:北米#2(9公演)
・6月27日-7月1日:欧州#1(3公演)『RAINBOW 1972』
・7月6日-18日:北米#3(11公演)
《7月『紫の肖像』基礎録音》
・8月15日-17日:伝説の初来日(3公演)
・8月22日-9月3日:北米#4(10公演)
・9月13日-10月16日:欧州#2(19公演) ←★ココ★
《10月『紫の肖像』完成》
・11月6日-12月16日:北米#5(25公演)
(情報が確定していない時期のため、公演数などは不確実です)
これが『MACHINE HEAD』から『紫の肖像』までの歩み。この前の1・2月にもツアーを行っており、いかに濃密な1年だったのかがうかがえます。『RAINBOW 1972』は“肝炎に倒れたリッチーの復帰後→日本公演前”だったわけですが、本作は“日本公演後→紫の肖像完成前”にあたる。実は、この間こそが巨大なターニング・ポイント。「北米#4」でイアン・ギランが脱退を表明しており、「ツアーが終わるまでは残る」ことを条件にマネジメントと合意。しかも、脱退の意志はメンバーにも告げられており、人間関係が最悪になっていた時期でした。この「欧州#2」は9月16日ブリストル公演がわずかに知られるだけでしたが、この度2本目となるリーズ公演が登場したわけです。しかも、ブリストル録音は途中で終わる不完全録音でしたが、本作は「Space Truckin’」も約19分まで堪能できるライヴアルバムなのです(最後まで届かないのが残念!)。
そんな貴重な新発掘となる本作は、クオリティも素晴らしいオーディエンス・サウンド。間違っても「まるでサウンドボード」と呼ぶタイプではありませんが、「聴けるだけでありがたい」では済まない。会場音響も吸い込んではいるものの、客席録音の弱みになりがちな低音も逞しく、何よりもリッチーのギターが鮮やかに録音されている。観客の手拍子に乗せて微かにカッティングする1音1音まで綺麗に伝わり、魔術師の指先が踊れば、その喝采さえも制圧する図太いトーンで真っ直ぐ届く。そんなリッチーと同等に鋭いのが、ギランの歌声。リッチーとフレーズを掛けあうシャウトは淀みなく美しく、これまた会場を切り裂くようにシャープに轟く。
そんなサウンドで描かれるショウは、奇妙な空気感も漂う独特なムード。もちろん、現場の観客に不仲を悟らせるようなことはありませんが、世紀を超えて音源を探る私たちには腹に一物あるような雰囲気も感じられる。フレーズが交差するシーンでも感情がハジけるというよりは冷静を装ってキッチリこなしている印象なのですが、だからと言ってシラけた「お仕事モード」ともちょっと違う。例えば、「Child In Time」をド迫力に演奏したかと思うと「Strange Kind Of Woman」をコールして沸き上がる会場に向け、ジョン・ロードがコミカルな小曲を弾き出す。上機嫌でノリノリのような気もするし、イラついて遊んでいるような気もする。さらに、その「Strange Kind Of Woman」のギターとヴォーカルの掛け合いでは、事情を知っているこっちが緊張してしまう。リッチーの指先は滑らかにすべり、ギランの声も若々しい迫力を十分に感じさせるだけに、却って妙にスリリングなのです。
新たに現れた「MADE IN JAPANの後」。新作『紫の肖像』の仕上げを残しつつ、崩壊へのカウントダウンが始まったターニング・ポイントを本生100%で証言する“音の証人”です。貴重にしてスリリングなライヴアルバム。永久に息づくプレス2CDに封じ込め、今週末あなたのお手元にお届けいたします。
Disc 1(44:23)
1. Intro. 2. Highway Star 3. Smoke On The Water 4. Child In Time 5. Strange Kind Of Woman
Disc 2(38:02)
1. MC 2. Lazy 3. Drum Solo 4. Mule 5. Space Truckin'
Ritchie Blackmore - Guitar Ian Gillan - Vocal Roger Glover - Bass Jon Lord - Keyboards
Ian Paice - Drums
(メーカーインフォによる)