BLACK SABBATH - DEFINITIVE MANCHESTER 1989: PRE-FM MASTER(1CD)
Live at Manchester Apollo, Manchester, UK 6th September 1989 STEREO SBD(UPGRADE)
コージー・パウエル時代の最高傑作となるサウンドボード・アルバムがブラッシュアップ。“オフィシャル代わり”の究極仕様で永久保存化決定です。
そんな本作のメインとなるのは「1989年9月6日マンチェスター公演」の超極上ステレオ・サウンドボード録音。そう、あの衝撃の大名盤『MANCHESTER 1989: PRE-FM MASTER』のアップグレード盤です! 本作最大のポイントは究極的なアップグレードぶりですが、その内容に触れる前に、まずはショウのポジション。“HEADLESS CROSS TOUR”と言えば、強力なサウンドボード/プロショットが頻発している豊作地帯でもあります。まずは、当時の日程からそのコレクションを整理しておきましょう。
《4月24日『HEADLESS CROSS』発売》
・5月31日-6月14日:北米(11公演)
・8月31日-9月11日:英国(10公演)←★ココ★
・9月14日-10月2日:欧州(14公演)
→『DEFINITIVE VIENNA 1989』
・10月14日-21日:日本(5公演)
→『OSAKA 1989 SOUNDBOARD』
・11月19日-12月8日:ロシア(20公演)
→『HEADLESS IN RUSSIA(2公演)』
これが1989年のBLACK SABBATH。「北米」以外の全レッグから合計4本・5公演のサウンドボード(プロショット)が誕生しており、本作のマンチェスター公演はその中でも最も初期。「英国」ツアー6公演目にあたるコンサートでした。
【コージー時代の最高峰サウンドボードがアップグレード】
このショウは古くからFM音源が残された事でも知られて来たのですが、それが大きくアップグレードしたのは2015年。放送前マスター『MANCHESTER 1989: PRE-FM MASTER(以後、前回盤)』が発掘されたのです。そして、衝撃だったのがそのクオリティ。それまではウィーン公演の流出サウンドボード『DEFINITIVE VIENNA 1989』が最高峰だったのですが、それを一気に凌駕してしまった。何よりも強烈なのはミックス。『DEFINITIVE VIENNA 1989』も極上ではあるものの、あくまでもミックス卓直結タイプであり、生々しくはあっても“整った作品感”とは異なっていました。ところが、マンチェスターの前回盤は放送を前提としているため、ミックスもバランスも家庭用オーディオに最適化。それこそ、オフィシャル品と同じ感覚で聴ける“作品然としたライヴアルバム”だったのです。
文字通り「コージー時代の最高傑作」「オフィシャル代わり」となる大名盤はBLACK SABBATHでも屈指の大ヒット作となり、瞬く間に完売・廃盤となりました。本作は、その復刻盤にしてアップグレード盤。細心マスタリングで磨き上げ、さらに美味しいボーナス・トラックも収録した究極仕様なのです。
まず、サウンド。実のところ、当時ネットに登場したプリFMサウンドボードは2種類あり、1つは大元マスター、もう1つは海外マニアによるリマスター盤でした。前回盤は後者を基本としつつ、微細なノイズ補正を追加したものでしたが、今回は違う。大元から磨き直し、原音の可能性を最大限に引き出したのです。実際、そのサウンドは実にリッチ。原音は同じですのでまるっきり別物というわけではないのですが、やや高音が強くキンキンとしていた前回盤に比べ、本作はバランスがナチュラルなのです。
特に美味しいのがニール・マーレイのベースライン。前回盤ではパンパンと甲高いコージーのスネアに引っぱられていましたが、本作では完全に拮抗。歌心たっぷりのラインがコージーのダイナミズムと絡みこそすれ融合はせず、互いにグイグイと引き立て合っていくのです。もちろん、ニール&コージーは『TYR』でも揃って参加するわけですが、どういうわけかニールのベースは引っ込み気味にミックスされてしまった。それに対し、本作は名手2人が完全拮抗している。ある意味で、あの超名盤『TYR』さえも凌駕するコージー・サバスの理想サウンドを体現しているのです。
【公式レア・トラックも網羅するボーナス・トラック】
そんな本編だけでもお腹いっぱいですが、本作はさらに美味しいボーナス・サウンドボードを2種・3曲追加収録しました。1つはコージー時代で唯一のアルバム未収録曲「Cloak & Dagger」。もう1つはモスクワ公演のサウンドボード・ライヴ「Heaven And Hell」「Paranoid/Heaven And Hell(reprise)」です。どちらもシングルのB面として発表されたテイクであり、コージー時代の公式レア・トラックを網羅しているわけです(他にもちょっと短くしただけの微妙なエディット・バージョンもありますが、主なものはこれだけです)。
「公式代わり」となる本編マンチェスターの最高峰サウンドボードに、公式レアトラックを網羅したボーナス。そう、本作は「もしHEADLESS CROSSのデラエディが実現したら、ボーナス・ディスクはこうあるべき」を体現した1枚でもあるのです。
商業的には時代の潮流とはならなかったものの、音楽的にはオジー時代/ロニー時代にも匹敵したコージー・パウエル時代のBLACK SABBATH。本作は、世界中のマニアが切望しながら実現していない「公式ライヴ盤」にもっとも近いCDなのです。何度となく噂に上りつつ、実現していない『HEADLESS CROSS』のデラックス・エディション。是が非にでも実現していただきたいところですが、そのボーナス・ディスクを先取りした様な極めつけの準公式盤。どうぞ、永久保存プレスCDで存分にお楽しみください!
(76:49)
1. The Gates Of Hell
2. Headless Cross
3. Neon Knights
4. Children Of The Sea
5. Die Young
6. Iron Man
7. When Death Calls
8. War Pigs
9. Heaven And Hell
10. Paranoid/Heaven And Hell(reprise)
SINGLE TRACKS
11. Cloak & Dagger
Live at The Olympisky Hall, Moscow, November 1989
12. Heaven And Hell
13. Paranoid/Heaven And Hell(reprise)
Tony Iommi - Guitar Tony Martin - Vocals Neil Murray - Bass
Cozy Powell - Drums Geoff Nicholls - Keyboards
STEREO SOUNDBOARD RECORDING
(メーカーインフォによる)