★名盤・名音源、再紹介（2006年5月リリース）

DAVID BOWIE - DRIVE LIKE A DEMON(2CDR)
Live at New Boston Garden Arena, Boston, USA 17th March 1976 TRULY AMAZING SOUND

1976年「STATION TO STATION」に伴うUSツアーより、3月17日、ニュー・ボストン・ガーデン・アリーナ公演が初登場です。当時としては十分なレベルの高音質オーディ エンス録音で完全収録されており、元々それほど音源の多くない76年ツアーとしては、屈指のレベルの内容を誇る録音です。オープニングのStation To Station前半や他の楽曲の一部で若干のテープ回転むらがある以外は、非常に完成度の高い、バランスも音のパンチも十分に良好なサウンドで収録されて います。(Station To Station の7:07でマスターに起因する音切れがあります。）2月初頭からスタートしたUSツアーの終盤にあたり、多くのライブを経て、バンドのヴォルテージも十 分でまとまりも良く、各曲でしっかり整理された聴き応えのある演奏を楽しむことができます。ボウイのパフォーマンスも実に素晴らしく、全ての楽曲で彼らし いオリジナリティ溢れる歌唱を聴くことができます。特にWord On A Wingでの圧巻の表現や、そして後半のDiamond Dogsの迫力ある歌いっぷりは聴き所です。）堂々としたこの時期のFameの迫力は凄いものがありますし、Waiting For The Man後半でのStacy Heydonの達者なギターさばきも見事です。ピアノ、オルガンを中心にストイックなムードで独自の色付けをする元イエスのトニー・ケイのプレイもボウ イ・バンドにとっては異色の存在です。Life On Mars?からメドレーで演奏されるFive Yearsやデニス・デイヴィスのドラムソロをフィーチャーしたPanic In Detroitは聴き所のひとつです。（ドラムソロでのラップを先取りしているようなボーカル・パフォーマンスも必聴です。）なぜ、これ程の音源が今まで リリースされなかったかが不思議に感じる内容であり、全てのボウイ・ファンに聴いて頂きたい大推薦のタイトルの登場と言えます。

★beatleg誌　vol.73（2006年8月号）のレビュー要約です。ご参考まで。

1976年、それまでのアメリカン志向からヨーロッパ人への帰還という変革を決めた時期であったが、前年に完成していたアルバム『Station To Station』はそんな様相をしっかりと表現した傑作となり、ライブで演奏するにはあまりにも冗長的な曲が多かったため一部では不評を買うようなことが 予測されたが、蓋を開けてみるとなんのことはない。しっかりとどのショウも満員御礼となり、ツアーそのものもかなり評判がよかったものの肝心のボウイは史 上最も美しく細く映るダンディになっていた時期でもあった。そんなボウイの本ツアーは2月2日のバンクーヴァーリハーサルでの映像が有名だが、本作はブー トレッグ初登場となる3月17日ボストンガーデンアリーナでのショウの模様を記録した2CD-Rで、恐らくマスターテープからそのまま収録したと思われる 高音質且つクリアーなレベルで収録されており、ハイハットの細かい音まで聞こえるくらい素晴らしい音質で捉えられている点は驚愕すべきところだ。1976 年ツアーの音源はそれほど多くリリースされているわけでもないので、本作による完全収録は実に価値のあることだし、更に云えばこの音質なので今後の基準に なるべくアイテムとして君臨することになるだろう。そしてボウイバンドの演奏だが、ツアー後半に差し迫ってきた時期でもあるため、バンドとしての一体感は かなりこなれてきており、それどころか鬼気迫る演奏があちこちで繰り広げられているところは同じツアーの中でも初期とは大きく異なるところ。オススメの一 枚。

Disc 1
1. Station To Station 2. Suffragette City 3. Fame 4. Word On A Wing
5. Stay 6. Waiting For The Man 7. Queen Bitch 8. Life On Mars?
9. Five Years 10. Panic In Detroit incl. Drums Solo

Disc 2
1. Member Introduction 2. Changes 3. TVC 15 4. Diamond Dogs 5. Rebel Rebel
6. The Jean Genie

David Bowie - Vocals Carlos Alomar - Rhythm Guitar Stacy Heydon - Lead Guitar
Dennis Davis - Drums Tony Kaye - Keyboards George Murray - Bass

（メーカーインフォによる）