KAREN CARPENTER / UNRLEASED SOLO TRAX (CD) POISON APPLE-013
あのカーペンターズの歌姫カレン・カーペンターが残した未発表音源が流出!これはもの凄いことなんです。未だかつてカーペンターズ関連の未発表音源は兄のリチャードが厳重に管理している事もあり、こうやって外部に流出したことがなかったのです。それはリチャードの作品に込めた完璧主義者ゆえのエピソードではないでしょうか。ここにご紹介するのは1979年5月から1980年1月にかけて録音された音源です。カーペンターズのファンの皆さんには1996年になって初めてリリースされたカレンのソロ・アルバム『遠い初恋』を思い浮かべるでしょう。1980年にアルバムは完成したものの、リチャードや周囲がカーペンターズらしくない歌詞(性的な交わりを表現するもの、連想されるもの)や曲作りにストップをかけたためにアルバムはお蔵入りしたのです。この未完のアルバムからは数曲カレンが亡くなった後、1989年にカーペンターズのアルバム『ラヴラインズ』としてリリースされましたが、1996年になって発売されたのは先に記した通りです。
しかし、このアルバム『遠い初恋』には未収録音源があることがカーペンターズのマニア間では度々話題となっており、このたび遂にその音源全9曲が発掘、リリースにいたりました。この音源は曲によって音質が悪かったり、モノラルだったり、カウントがなかったりと玉石混合でバラつきがありましたが、全曲ベスト音質で構成されておりますので、高音質サウンドボードでストレスなく楽しめます。曲の中には様々なアーティストにカバーされている60年代女性モータウングループ、マーサ&ヴァンデラスの「ジミー・マック」が収録されており、是非ともリチャードにカーペンターズバージョンを作ってほしいと思わせるようなナンバーのほか、なぜ没曲になったのか分からないほどの完成度を持つ曲が多く含まれています。因みにアルバムのプロデュースはビリー・ジョエルとの仕事で有名なフィル・ラモーン。参加メンバーには後のクラプトンバンドのバンマスとなるグレッグ・フィリンゲンズやビリー・ジョエルバンドの面子も含まれています。1980年にこのアルバムが発売されていたら、もしかしたらその数年後の彼女の不幸な死は避けられたかもしれません。その想いに馳せながらこの未発表音源に耳を傾けてみてください。そしてカレンの歌声に癒されてください。
1. LOVE MAKIN' LOVE TO YOU
2. DON'T TRY TO WIN ME BACK AGAIN
3. SOMETHING'S MISSING (IN MY LIFE)
4. MIDNIGHT (NEVER LETS YOU DOWN)
5. KEEP MY LOVELIGHT BURNING
6. JIMMY MACK
7. I DO IT FOR YOUR LOVE
8. TRULY YOU
9. IT'S REALLY YOU
(メーカーインフォによる)