JOHNNY WINTER - SAN DIEGO 1974(2CD)
Live at Sports Arena, San Diego, CA. USA 30th March 1974 STEREO SBD

 

　「100万ドルのギタリスト」の真価を極上ステレオ・サウンドボードで記録しきったライヴアルバムが登場です。その正体とは「1974年３月30日サンディエゴ公演」のフル・サウンドボード録音です。

　当時のジョニーと言えば、深刻なドラッグ中毒から立ち直り、復活宣言となった『STILL ALIVE AND WELL』、『SAINTS & SINNERS』と傑作を連発していた時期。翌年のツアーはオフィシャルの名ライヴ作『CAPTURED ALIVE!』でも楽しめるわけですが、かの名盤はLP１枚サイズ。「もっとジョニーを！」の気持ちに応え続けてきたのが、サンディエゴ公演だった。

 

このライヴはキング・ビスケットでも放送され、、古くから幾多の既発を生み出してきた名音源。1975年録音の『CAPTURED ALIVE!』に近い時期でありながら、まったく違う名曲群を聴けるという事でファンに愛され続けてきました。しかし、その有名放送も６曲しかなく、結局のところフルショウ全景をサウンドボードで味わうには至らなかったのです。

　そんな歯がゆさを晴らすのが本作。近年になってサンディエゴ公演のフル・サウンドボードが発掘されたのですが、それを最新・細心マスタリングで磨き上げたライヴアルバムなのです。実際、本作のサウンドは正真正銘のオフィシャル級。かつてのキング・ビスキット放送も「『CAPTURED ALIVE!』に匹敵する」と言われ続けていましたが、その放送版の元マスターと思われるサウンドボードは、さらに鮮やか。もちろん、幾多のエアチェックとは次元が違い、耳にプラグを直接つっこんだような没入感でジョニーのギターが鳴り、咆哮する。それだけ鮮やかなダイレクト感を誇りながら、録りっぱなしの粗っぽさとも違う。ジョニーの熱いロックンロール＆ブルースこそが主役として轟くものの、各楽器のアンサンブルも鮮烈で、見事なバランスでミックスされているのです。

　また、それだけの超・高音質サウンドボードですから、マスタリングも“究極”を目指しました。もちろん、ギター現物が脳内で鳴っているかのような鮮烈さ、自然さはそのままにしつつ、バランスと音圧を調整。さらに一番大きいのはピッチです。実のところ、この発掘は画期的であるがゆえに世界中に拡散されているわけですが、それらはことごとくピッチがズレている。元発掘からして半音近くズレていたのですが、本作では完璧に正常なピッチに修正し、現場サウンドを正確に復刻。まさに「フルスケールの『CAPTURED ALIVE!』」かのように聴けるライヴアルバムなのです。

　ここでポイントなのは、“かのように”の部分。元々の放送版も『CAPTURED ALIVE!』とは違う曲が聴けることで人気だったわけですが、さらに曲数が増えた本作はやっぱり『CAPTURED ALIVE!』では聴けない曲がたっぷり。具体的に増えた曲を挙げると「Bony Maronie」「Rollin' Cross the Country」「Be Careful With A Fool/ It's My Own Fault」「It's All Over Now」の４曲。本作全体でも『CAPTURED ALIVE!』とダブっているのは「It's All Over Now」だけ。当時の最新作『SAINTS & SINNERS』からのナンバーでじっくりと聴かせる前半、ローリング・ストーンズやチャック・ベリーのスタンダードを畳みかける力業の後半。

 

そのコントラストも鮮やかに、ダイナミックなショウを完全体で味わえるのです。

 

Disc 1 (58:24)
1. The Good Love 2. Bad Luck Situation 3. Bony Maronie 4. Stone County
5. Rollin' Cross the Country 6. Be Careful With A Fool / It's My Own Fault

 

Disc 2 (36:03)
1 Silver Train 2 Jumpin' Jack Flash 3 Johnny B. Goode 4 It's All Over Now

 

Johnny Winter - guitar/lead vocals Richard Hughes - drums Randy Jo Hobbs - bass/vocals
Doug Brockie - guitar/vocals

 

STEREO SOUNDBOARD RECORDING