★最初の180枚のみ、ナンバリング入りステッカー付でのリリースとなります。
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CREAM - BARBEQUE 1967 MASTER REEL(1CD)
The Tulip Bulb Auction House, Spalding, Lincolnshire, UK 29th May 1967 ULTIMATE SOUND(Upgrade)
★サウンドボードにしか聴こえません・・・
Fresh transfer from 2nd gen 7" master reel copy
【クリーム初期のフェスティバル出演音源のロウジェネマスターが発掘!】
先週、クリーム初期クラブギグの衝撃ロウジェネマスターからの「Ricky Tick 1967 Master Reel」をリリース致しましたが、それをネット上にアップした同一人物が、今度はリッキー・ティックから約1ヶ月後にイギリス中東部のリンカーンシャー、スポルディングで行なわれたフェスティバルにクリームが出演した際のセカンドジェネレーションの7インチリールマスターをアップしてくれました!日にちは1967年5月29日。チューリップの栽培で有名な土地柄を反映した名前の「チューリップ・バルブ・オークションハウス」という会場で開催されたライブです。当音源にもリッキー・ティック同様、ヴィンテージブートにて既発盤はありますが、今回のマスターは何と言っても驚愕のロウジェネマスターにつき、音の鮮度がまったく異なっています。ピッチも正常です。ボーカルはややオフ気味ですが、その分クラプトンのギターがギンギンに迫ってくる凄まじい録音です。ジンジャーのドラムも怒涛の迫力で捉えられています。当日のP.A.の不調によりプラグの接触不良音を発する箇所や片チャンネルの音落ちが僅かにありますが、リッキー・ティック同様オーディエンス録音なのに、聴けばまるでサウンドボードのようなこの音質での録音が、この時代に行なわれていたという事実に驚愕します。バンドの初期だけに伝説のトリオ、クリームの演奏の新鮮なこと!まだ当時の人気はイギリス国内に留まっており、これからアメリカを席巻しようかという野心とやる気に満ちた、初々しくもド迫力のパフォーマンスが収められています。このマスターの出現もリッキー・ティックと同じく「事件」と言ってもいいでしょう。しかもリッキー・ティックとはセットリストが大幅に異なっています。60年代のブリティッシュロックをこよなく愛するロックファンには必聴の音源です。
【全米制覇前夜のクリームを捉えた超貴重な音源パート2】
さて、この「1967年5月29日」がクリームにとってどんなタイミングだったのかを解説していきましょう。先週リリースの「Ricky Tick 1967 Master Reel」のレビューでは、デビューから67年4月22日までのクリームの活動履歴を解説しましたので、今回はその後のひと月余りを見ていきたいと思います。アメリカから帰国し、クラブサーキットに戻ったクリームは、リッキー・ティックでのギグを経て、5月1日と4日にBBCのラジオ番組に出演し、演奏しました。そして7日には音楽紙ニュー・ミュージカル・エキスプレス主催の「ポール・ウィナーズ・コンサート」に出演しました。イギリスでかなり人気が出てきていたことを窺わせます。そして5月11日~15日まで、4月に交わした約束通り、再度ニューヨークに飛び、アトランティックスタジオにてアルバム「DISRAELI GEARS」のレコーディングセッションを行ない、アルバムを完成させます。アルバムのリリースはこの年の11月1日でしたが、そこまで、クリームはライブにてアルバムのプロモーションに努めます。そして帰国後の29日に出演したのが、このフェスティバルだったというわけです。このフェスティバルはイギリス初のロックフェスティバルだったと言われるもので、ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンスも出演したほか、ザ・ムーヴ、ピンク・フロイド(シドニー・バレット時代です)も出演しました。親友であり、ライバルでもあったジミヘンと同じステージとあって、クラプトンがいかに燃えていたであろうかが分かります。因みにクリームの前に出演したジミヘンは、ギターのチューニングトラブルに見舞われ、最後は腹立ちまぎれに、使用した赤いストラトキャスターをマーシャルのスピーカーに突き刺して退場したとのことです。この赤いストラトは、翌月の「モンタレー・ポップ・フェスティバル」でのステージで燃やされました。そんなこともあって、後に登場したクリームは、ジミヘンよりクオリティの高いステージだったとの評価でした。「DISRAELI GEARS」が完成し、イギリスの音楽界を変革するのも目前に迫った時期、そして全米進出と制覇という野心に燃えていた、非常に貴重で珍しい時期のライブと言うことができます。アメリカへの足掛かりを掴み、まだメンバー間の関係も良好で、恐いもの知らずだった三人の凄まじい演奏をお聴きください。
【リッキー・ティックとは異なる魅惑のセットリスト!】
先週リリースの「Ricky Tick 1967 Master Reel」でもレコーディングしたばかりの新曲Sunshine Of Your Loveを披露していたことがトピックとなっていましたが、本作でも同曲をプレイしています。こちらでは、クラブサーキットでの演奏回数を重ねたこともあり、リッキー・ティックの時よりもスタジオバージョンに近い、どっしりした演奏になっています。(エンディングのコンパクトなのは変わらずですが)。また貴重なのが、2週間前にレコーディングしてきたばかりの新曲We're Going Wrongが聴けることです。曲前のMCでは、クラプトンが「ニューアルバムからのナンバーです。」と言っています。スタジオバージョンどおりの完成度の高い演奏です。そしてクラプトンの独壇場Steppin' Out。これはデビューアルバムにも「DISRAELI GEARS」にも入っていないナンバーですが、ブルースブレイカーズ時代からパートリーにしていたインストナンバーです。鉄壁のリズムセクションをバックに縦横無尽に弾き捲るクラプトンが楽しめます。リッキー・ティックのマスターではカットされていたToadでのジンジャーのドラムソロがフルに聴けるのが嬉しいところです。ジンジャーらしい、蒸気機関車が疾走するような凄まじいドラムソロが聴けます。また、同じくリッキー・ティックでは聴けなかったI'm So Gladが聴けるのも魅力。ここでのソロでは、当時のBBCライブで披露していたように、チャイコフスキーの「1812年(序曲)」のフレーズを交えてプレイしています。トータルとしては、後期の「怪物化」したクリームではない、ワイルドでまだ初々しかったクリームの演奏を楽しむことができる音源です。こうして見ますと、本作と「Ricky Tick 1967 Master Reel」は、対のように2つ揃って楽しめるクリーム初期の傑作と言えると思います。「Ricky Tick 1967 Master Reel」に衝撃を受けられたお客様は、本作でもよりご満足いただけるでしょう。
当時のイギリスの音楽シーンを垣間見させる貴重かつ最高音質のクリームのスモールギグ。新たに発掘されたロウジェネマスターで、歴史的なライブをお楽しみください。
(39:33)
1. Introduction
2. N.S.U.
3. Sunshine Of Your Love
4. We're Going Wrong
5. Steppin' Out
6. Rollin' and Tumblin'
7. Toad
8. I'm So Glad
Eric Clapton - Guitar, Vocals
Jack Bruce - Bass, Vocals
Ginger Baker - Drums
(メーカーインフォによる)