THE MICHAEL SCHENKER GROUP - NAGOYA 1983(2CD)
Live at Nagoya-shi Kokaido, Nagoya, Japan 15th January 1983 PERFECT SOUND(from Original Masters)
今を去ること35年前の年始に実現したM.S.G.大全盛期の来日公演。その極上ライヴアルバムがプレス2CDで登場です。
本作に収められているのは「1983年1月15日:名古屋市公会堂」公演。2度目となるジャパンツアーの一幕です。「1983年の名古屋!?」でピンと来られた方はマニアでいらっしゃる。全盛期だけに当店では数々の名盤でアーカイヴして参りましたが、この名古屋公演はこれまでなかった。いえ、当店に限らず、ほとんど記録の知られなかった幻のショウなのです。まずは、そんな1983年1月の日程とコレクションを整理してみましょう。
・1月13日:福岡サンパレスホール 『GOD RETURNS DEFINITIVE MASTER』
・1月15日:名古屋市公会堂 【本作】
・1月17日:京都会館 『KYOTO 1983』
・1月18日:大阪厚生年金会館 『OSAKA 1983 1ST NIGHT』
・1月19日:大阪厚生年金会館 『OSAKA 1983 2ND NIGHT』
・1月20日:東京・日本武道館 『BURNIN' WITH DESERT FIRE』
※注:各日とも代表作のみ。
以上、全6公演。ステレオサウンドボードの頂点作『GOD RETURNS DEFINITIVE MASTER(Langley Deluxe 015)』や大名盤『KYOTO 1983(Zodiac 198)』など、ほとんどのショウを極上録音をご紹介してきましたが、名古屋だけはなかった。本作を持って“1983年ジャパン・コレクション”が完璧になるのです。
しかし、そんな珍しさだけでは永久保存プレスとはならない。本作最大の旨みは、その強烈なサウンドにあるのです。当店発掘のオリジナル・マスター・カセットをダイレクトにCD化したのですが、そこから流れ出てきたのは絶品すぎるオーディエンス・サウンド。これまで客録の頂点作は『KYOTO 1983』だったわけですが、あの名盤にも引けを取らない素晴らしさ。ほんのり極わずかに会場音響も拾っているオーディエンス録音には違いないのですが、そのクリアさ、ディテールの細やかさはそんじょそこらのライン録音も裸足で逃げ出す。何よりも素晴らしいのはダイレクト感。距離をまったく感じさせず、すぐ目の前でフライングVが泣きじゃくっているのです。しかも、極わずかな音響が良い方向に転がり、ネックベンドの軋み1つ隠さないくせに、切ないトーンに一層甘く、トロける鳴りを与えてくれるのです。
もちろん、フライングVだけじゃない。ドラムはキットの構造まで目に浮かぶほどあらゆる打音が美しく、ベースはゴリゴリ感も豊かなヴァイヴも波形レベルの鮮やかさ。アンディ・ナイのキーボードもオブリフレーズの輪郭もキリッと経ち、うっすらと被せるコード感もキッチリ味わえる。ゲイリー・バーデンの歌声もフライングVと並ぶリアリティと図太さで、MCで荒くなる息づかいまで超鮮明。5人それぞれに集中しながら聴いても、1音1音にまで集中できるサウンドなのです。実のところ、テープチェンジで「Lost Horizons」後半の27秒ほどカット(名作『KYOTO 1983』で補完しています)があり、最終「Rock Bottom」で白熱のソロを終えた後でやや不安定になったりもするのですが、それ以外に欠点らしい欠点がまるでない。おおよそ初登場とは思えない極上ぶりが安定感もバツグンに続くのです。
そんな極上サウンドで描かれるのは、まさしく絶頂M.S.G.の大名演! 派手さで言えばコージー・パウエルが同行した初来日となるわけですが、「ミスター・フライングVこそが主役」という焦点の絞られたアンサンブル、場数を踏んだからこその成熟した演奏、そして初来日の汚名を返上するゲイリー・バーデンの熱唱……そのすべてが初来日を超越している。もちろん、セットもポップ色が滲む前の黄金の初期3枚からセレクトされた“純度100%シェンカー”で、『黙示録』の「Ulcer」「Desert Song」「Rock You To The Ground」、初来日でも聴けなかった「Bijou Pleasurette」「Looking For Love」もたっぷり披露。特に「Looking For Love」は『神話』でも屈指の超名曲にも関わらずなかなか演奏してくれないわけですが、それを大全盛期の神トーンで聴かせてくれる。当然、現場の観客は大喜び。極太の演奏音に隠れがちなものの、「Looking for love!!」の大合唱もしっかりと吸い込まれています。
こうした美点は1983年の各公演でも味わえましたが、本作はやはり初めて聴く名古屋公演のドキュメントが鮮烈。メンバー紹介では珍しくマイケルが上機嫌で「This is Gary!!」と紹介したかと思えば、「Bijou Pleasurette」の冒頭でマイケルが入り損ねる。そんなミスもなんだか微笑ましく、照れるマイケルの表情が浮かんできそうなほど、絶好調の演奏と履きに満ちたムードが全編から発散されているのです。
遂に日の目を見た黄金期の名古屋公演。これまで聴きたくても窺い知れなかった幻のショウを極上のサウンドで封じ込めた逸品です。35年の時間を超えてやってきた奇跡のオリジナル・マスター。これで1983年の日本はパーフェクト。遂に大公開です!
Disc 1(59:42)
1. Intro. 2. Ulcer 3. Cry For The Nations 4. Attack Of The Mad Axeman 5. Rock You To The Ground
6. Bijou Pleasurette 7. Victim Of Illusion 8. Member Introduction 9. Into The Arena
10. Desert Song 11. Courvoisier Concerto 12. Lost Horizons 13. Let Sleeping Dogs Lie
Disc 2(36:54)
1. Looking For Love 2. Armed And Ready 3. Doctor Doctor 4. Are You Ready To Rock 5. Rock Bottom
Michael Schenker - Guitar Gary Barden - Vocal Chris Glen - Bass Ted McKenna - Drums
Andy Nye - Keyboards
(メーカーインフォによる)